こんにちは。
前回に引き続き、横浜市戸塚駅前の新規カラオケ店新規出店に伴う、消防設備工事です。
今回はカットリレーについてすごく簡単に説明します。
今回のようにカラオケルーム内で大音量が流れていると、非常ベルや非常放送が鳴っても、
聞こえない場合があり、避難が遅れてしまう可能性があり大変危険です。
それを解消するためにカットリレーがあります。
非常ベルや非常放送を聞き取りにくくする放送設備類の電源は、
火災時または非常放送時にカットリレー信号を受信して遮断できるカットリレーコンセントに接続し、
火災信号を受信した際に電源を遮断するようにします。
(下記写真の赤い部分がカットリレーコンセントです。各ルーム内にあり、ここにカラオケのアンプを接続します。)
火災時の流れを簡単に説明すると、
火災発生→火災感知器作動→火災受信機発報→増幅装置に移報信号→増幅装置より非常放送
→カットリレーが作動→カットリレーコンセントの電源断→アンプ電源OFF→カラオケ音響停止
→ベル・非常放送がよく聞こえる
です。
工事に関しては、配線に苦戦しました。
カットリレーの配線は基本非常警報設備(放送設備)の増幅装置からの配線となります。
テナント内に既設のカットリレー用配線があれば配線延長で済んだのですが、
見当たらないため、新たに増幅装置よりテナントまで配線を引きました。
(天井裏に進入したりして大変でした。私は結構重たいので、天井落ちないかいつもヒヤヒヤです。)
そのあと配線の接続となります。
厄介な点があり、リレーの作動原理が
常時24v(通常時)から非常時0v(非常放送作動時(火災発報時))
でブレーカー落ちるという点です。
こちらの建物には、物品販売店舗やパチンコ店等が入っており店内BGM・共用部スピーカー等ですでにカットリレーを利用してます。
増幅装置のカットリレー用の接続端子は1つしかないので結線しなければなりません。
端子を緩めると、配線が浮くので、増幅装置より流れていた常時24Vが0Vとなり、
カットリレーが作動してしまいます。
そうすると物品販売店舗・パチンコ店等の店内BGMが止まってしまいご迷惑をかけてしまいます。
(既設配線を外さず途中部分にはんだ付けの実績もありますが、トラブルがあった際、
何が起きるかわからないので今回はやめておきました。)
監督にそのことを伝え、一番遅くに閉店するパチンコ店(23:00)以降の作業ということで打ち合わせしました。
その作業の際、丁度良いのでベル・放送の鳴動試験、シャッターの作動試験等も行い異状なしです。
消防検査も問題なく終了し、完了となりました。
それでは、また。
スタッフGでした。