設備点検時にお客様に1番訊かれるのは「消火器の使い方」です。
実際に消火器を使ったことがある、薬剤を放射した経験があるという方はかなり少数だと思います。
この記事では、消火器使用の手順と、知って得する知識をお届けします。
目次
1,消火器の使い方
消火器は基本的に3つの手順で誰でも使えるように作られています。
もちろん使用するために免許等は必要ありません。
下記の要領と心構えがあれば大丈夫です。
①黄色のピンを抜く
誤って薬剤が出てしまわないように安全栓と呼ばれるピンが刺さっているので、真上に引いてください。
②ホースを持つ
薬剤の通り道であるホースを持ってあげます。住宅用消火器等の小型消火器はこのホースが無い場合もあります。
③レバーをにぎる
①のピンを抜いたことでレバーをにぎると薬剤が放出されます。薬剤は粉末状だったり液体状だったり様々です。
上記画像のような住宅用消火器はホースがありませんね。
2,消火器は法律で決められた場所に設置されている
何気なく置かれている消火器ですが、実は意味があって各所に設置されています。
建物竣工時に定められた位置に設置されていますので、
勝手に動かしたり持って行ったりすることは
基本的にNGです。
3,製造から概ね5~10年で交換が必要
住宅用消火器だと5年、一般の消火器だと10年で交換が必須になります。
消火器本体のラベルに製造年数が記載されているので、確認をお願いします。。
もし期限切れだったら、設備点検業者や管轄の消防署に相談してみましょう。
画像のように古い消火器が設置されたままだと、期限切れ+型式失効となって、法律に違反します。
4,消火器は使い切りであり、再利用はできない
記事の最初で説明した手順を踏んで薬剤を放出した場合、仮に薬剤が残っていたとしても
その消火器はもう使えません。早急に新しいものを用意してください。
画像中央にメーター(支持圧力計)があり、使用するとココが0になります。
0だと使用はできません。
5,消火器で効果があるのは初期消火だけ
あくまで消火器は初期消火できる可能性がある設備になります。
目安としては、自分の目線より火が高くなっていたら初期消火の段階ではありませんので、
避難を優先してください。
6,最後に
上記の知識が役に立つときが来ないことがなによりではありますが、
心の備えはしっかりとしておきましょう。
1番近い消火器がどこにあるかを知っておくだけでも初期消火の対応が変わってくると思います。
スタッフI